バラル Balar

「閃光を発する者」の意。別名バロル(Balor)。 1

ブレス Bres

「美しき者」の意。 2

本来の名はエオフ Eochu である。ブレス(美しき者)というあだ名は、父親エラタが〈アイルランドの美しいものは全てブレスと比べられるだろう〉と予言したことにちなむ。 3

ボアンド Bóand

「白い牝牛」を意味するBo-Vindaに由来。4

bowo-winda-(「白い雌牛」)に由来(2世紀の地理学者プトレマイオスの書いは bououinda という本来の形が見られる)。 5

カイル・イヴォルメト Caer Ibormeith

カイルは「球状の塊、滴」、イヴォルメトは「イチイの実」の意。 6

ダグダ Dagda

「善良な神」の意。
エオヒド・オラティル Eochaid Ollathair(偉大な父エオヒド)や、ルアド・ロエサ Ruad Rofesa(知に富む偉大な者)という異名もある。 7

ディアン・ケーフト Dian Cecht

「迅速に事を運ぶ力の持ち主」の意。 8

ミディル Midir

「粗暴な」の意。ミディルは、碑文に認められるガリアの神メドゥロス Medros に対応すると考えられる。 9

モリーガン Morrígain

『コルマクの語彙集』(900年頃成立)によると「夢魔の女王」。後世には「大女王」と解釈された。 10

ヌアドゥ Nuadu

「捕まえる者」、「雲を作る者」などの説がある。
アルガドラーウ(Argatlam:銀の手の)という異名を持つ。 11

オイングス Oengus, Aongus, Aoughas

Aonghasの語源はゲール語aon(one)+ghus(choice)からなる名前で「選ばれた者」が原義。 12

「唯一の選択」の意。 13

参考書籍

  • 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013)
  • 梅田修 『ヨーロッパ人名語源事典』 大修館書店(2000)
  • ジャン・マルカル 著, 金光仁三郎・渡邉浩司 訳 『ケルト文化事典』 大修館書店(2002)
  • 松村一男, 森雅子, 沖田瑞穂 編 『世界女神大事典』 原書房(2015)
  • ベルンハルト・マイヤー, 鶴岡真弓 監修, 平島直一郎 訳 『ケルト事典』 創元社(2001)

  1. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.416 ↩︎

  2. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.458 ↩︎

  3. ベルンハルト・マイヤー, 鶴岡真弓 監修, 平島直一郎 訳 『ケルト事典』 創元社(2001), pp.199 「ブレス」 ↩︎

  4. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.490 ↩︎

  5. 松村一男, 森雅子, 沖田瑞穂 編 『世界女神大事典』 原書房(2015), pp.347 ↩︎

  6. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.169 ↩︎

  7. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.308 ↩︎

  8. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.327 ↩︎

  9. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.523 ↩︎

  10. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.541 ↩︎

  11. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.384 ↩︎

  12. 梅田修 『ヨーロッパ人名語源事典』 大修館書店(2000), pp.297 ↩︎

  13. 松村一男, 平藤喜久子, 山田仁史 編 『神の文化史事典』 白水社(2013), pp.146 ↩︎