アイルランド神話とニューグレンジ

2017年10月11日

アイルランド神話によれば、ニューグレンジは妖精 (sidhe) の塚であり、トゥアハ・デ・ダナーンが住んでいた。ダグザ神が建てたが、息子オェングスが後に父からそれを騙し取った。オェングスの母である女神ボアーンの名を冠している。ボアーンはまた、ボイン川を作ったとされている。別の物語では、英雄クー・フーリンが建てたとされている。ニューグレンジにまつわる神話はアイルランドの歴史と神話のうちでもケルト人の時代のものが多いが、この遺跡はケルト時代の2000年以上前から存在していた。
ニューグレンジ – Wikipedia

冬至にかこつけて書いています。冬至の日のニューグレンジ!夜明けの頃を見に、いつか行ってみたいものです。
(ただ、この日付と神話の関わりだと、北欧のほうがありそうです……。)

いろいろとミステリアスな場所、ニューグレンジですが、クーフリンが建てた話っていったいどこに……あるのだろう……?

愛の神オイングスは口八丁

それはそれとして、ニューグレンジの主といえば、愛の神オイングスです。彼が父であるダグザからブルー・ナ・ボーニャを奪い取るエピソードは個人的にとても好きだ。

ダグザの王宮を訪ねたオイングスは、「一昼夜、滞在させてほしい」と要求し、そのまま居座り続け、そろそろ帰れとダグザが言うと

「時間とは一昼夜の繰り返しなのだから、あなたは私にこの館を永遠に与えてくれたのと同じである」

といってそのまま貰い受けてしまったわけですが。(居座りデモ……?)

では、そもそも何故オイングスがこういう詐欺みたいなことをやったのかというと、どうやら自分が不在の時にダグザが領地配分を済ませてしまって、自分の分前がなかったようなのです。

He arrived after the Dagda had shared out his land among his children, and there was nothing left for Aengus,
Aengus – Wikipedia, the free encyclopedia

さすがにそれは腹も立ちます……よね?

オイングスとミディール

オイングスの夢に出てきた美女のシーン、挿絵です。(なんでこんなに薄着なんだ……?)

養子のディルムッドも恋愛譚の主人公ですが、オイングス自身も愛の神とか言われるように、美女カエル・イヴォルメトとの物語がある。
そして、オイングスの養父ミディールの、『エーディンの求婚』にもオイングスが助け役として出てきます。

そのミディールとオイングスって里子(養父子)かつ兄弟の場合もある。
オイングスはダグザとボアンドの息子で、ミディールはダグザの息子(または兄弟?)とされているようです。

ミディールから続くこの系譜は……って気づいた時になったんですがどうやら、私の見方は歪んでいるようだ。ミディールとオイングスは、それなりに結ばれる話があるんだけど、ディルムッドだけ異様に悲壮感漂うのは何故なんだ……。

グラーニェの洞窟

そもそもニューグレンジという名前自体が「グラーニェの洞窟」を意味する。グラーニェがフィン神話群の中心人物であることは言うまでもない。(p.79)

と、『図説ケルト神話物語』(イァン・ツァイセック著)にはあったりするのですが、……太陽とかけているのであれば、ダグザの孫のマク・グラーネのほうがそれっぽくないか?
――なんて思ったりします。

ちなみに、マク・グラーネとマク・ケフト、マク・クウィルの三兄弟は太陽神ルーグを殺したと言われている、話もあるらしい。

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櫟野もり(Ichino Mori)

ゲームばかりしながらアイルランド神話関係の雑記を書いたりしている。
今やってるのは「FGO」と「FF15」。

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