「花嫁ケーキ」―結婚式で、新婦の頭でケーキを割る結婚風習

2018年9月10日

アイルランドの結婚風習とその背景について : ウィリアム カールトンの「ノッポのシェーンの結婚話」』の2頁にこんな記述があった。

「花嫁ケーキ」と呼ばれるオートミルと麦粉で作られるケーキを新婦の頭で割る。若い男女がそのケーキのかけらを奪合う。それはかけらを枕の下に入れておくと人生の伴侶の夢を見るからだと言われる。

なんで新婦の頭でケーキを割るのか、なぜ頭で割るんだ……と不思議に思っていた。E. Estyn Evans. “Irish Folk Ways” (1957)に載っている話らしい。

ウェディングケーキを割る

Wedding cake - Wikipedia のページを開いてみる。

One of the first traditions began in Ancient Rome where bread was broken over the bride’s head to bring good fortune to the couple.

古代ローマでは花嫁の頭で割っているらしいし(新郎新婦に幸運がやってくる)

In other countries, the wedding cake is broken over the bride’s head to ensure fertility and bring good fortune to the couple.

他の国でも頭で割ってるらしいことが普通に書いてあったりするので、そんなに珍しい話でもないのでしょうか。どんな感じで割るんでしょうね、見てみたい気がします。今は廃れているだろうけど。
頭で割ると言っても、頭に「叩きつけて」割るような感じではなくて、ぼろぼろ細かく砕いていく感じなのかな?

論文 英米文化の背景「英米人の迷信・俗信」考(10)3 恋と結婚(その5)披露宴・ウェディング・ケーキ・ハネムーン

他にもある結婚にまつわる風習

花嫁ケーキも面白いですが、他にも「共寝(バンドリング)」 や「試し婚」というのにも興味があります。これらはアイルランド独特の風習というわけではないですが。

アイルランドでの結婚の話といってパッと思いつくのは、映画『静かなる男』でした。結婚するためのやりとりが描かれています。
映画の最後は「みんなが楽しそうで何よりです」って感じの大団円で終わるので楽しく見れますね。

この映画くらいハッピーな終わり方も嫌いじゃないです。同じアイルランドが舞台でも『マグダレンの祈り』とか見ちゃうとね……。

参考文献

  • 中本誠一『アイルランドの結婚風習とその背景について : ウィリアム カールトンの「ノッポのシェーンの結婚話」』流通經濟大學論集 19(2), pp.37-46(1985)