アイルランドの歴史人物:聖コロンバヌス、思想家エリウゲナ

2018年8月22日

カトリック中央協議会のウェブサイトで、一般謁見演説が公開されてるのを、ついこの間知ったのですが、その中でアイルランドの聖人、思想家を取り上げた回がありました。アッこれはわかりやすい言葉で書いてある……と思ったので、紹介です。

聖コロンバヌス

聖人や哲学の話にはうといのですが、教皇の演説で聖コロンバヌスが取り上げられているのかと、なんだか興奮しました。

松岡利次『アイルランドの文学精神 7世紀から20世紀まで』(p.89)に聖コロンバヌスの説教『儚き生よ』が一部翻訳されているのですが、私はコレが好きでして……。

人の生よ、それではいったいお前は何なのだ。そう、お前は死すべき者たちの道であって、生ではないのだ。
松岡利次 『アイルランドの文学精神』 岩波書店(2007) p.91

人の生の先に、真の生があると説くのですが、力強い言葉だと思います。他にも聖コロンバヌスによるとされる『贖罪規定』はアイルランドの伝統が影響していると考えられるので、興味深いです。

野口洋二 『中世ヨーロッパの異教・迷信・魔術』早稲田大学出版部 を以前読んだのですが、この本でも贖罪規定については確か、取り上げられていましたので、コロンバヌスの贖罪規定についてもう少し深く知りたいですね。

ヨハネス・スコトゥス・エリウゲナ

エリウゲナというのは「エリウ(アイルランド)生まれ」という意味だそうです。

今義博 訳, 上智大学中世思想研究所編訳・監修 『中世思想原典集成6 カロリング・ルネサンス』 平凡社(1992)

エリウゲナの著作『ペリフュセオン(自然について)』は邦訳があるようなので、今度図書館で借りてきて目を通そう。(わからないかもしれないけど)

『アイルランドの文学精神 7世紀から20世紀まで』(p.95)によると、すべてのエリウゲナの写本は、1225年に教皇ホノリウス三世によって焚書するように命じられ、『ペリフュセオン』が1681年に印刷されると、これを1684年、バチカンは禁書目録に載せたそうです。

何故……(´・ω・`)

ぼく
ぼく
毎日、ほんとに何も知らないんだな自分ということをひしひしと感じています。生半可な知識を思い入れたっぷりに言いふらしてるんだろうな……。

この記事で紹介した書籍一覧

  • 松岡利次 『アイルランドの文学精神 7世紀から20世紀まで』 岩波書店(2007)
  • 今義博 訳, 上智大学中世思想研究所編訳・監修 『中世思想原典集成6 カロリング・ルネサンス』 平凡社(1992)
  • 野口洋二 『中世ヨーロッパの異教・迷信・魔術』早稲田大学出版部(2016)