「ケルト」という言葉、どんな意味で使ってる?

2017年12月2日

「ケルト」(Celts)という言葉は、「ケルト人」の意味でも、漠然とした「ケルト」という文化的概念の意味でも使われる。

史学雑誌に載っていた、田中美穂『「島のケルト」再考』を図書館で読んできた。
そのなかで一番頷いたのはこの部分。

現在はJ-STAGEで公開されています!PDFで読もう!
田中 美穂, 『「島のケルト」再考』 史学雑誌111 巻 (2002) 10 号

“ケルト”は使うのが難しい

ケルトという言葉が何を指すのか、文脈から判断しないといけないので、なんだかとっても難しいなと感じるんですよね。
正直いまでも「ケルト」を人に説明できない程度の能力です。

考古学者のC・レンフルーは、「ケルティック」という言葉が、次第に多くの意味をもつようになり、現在、少なくとも八つの意味で使われているという。

一番目には「ローマ人がその名で呼んだ人々」を指し、
二番目には「自らをその名で呼んでいた人々」を指す。

三番目は「現代の言語学者により定義されている一つの言語集団」を指し、
四番目は「考古学的に定義されている多数の文化を含むヨーロッパ中・西部の考古学的複合体」を指す。

五番目には「美術様式」を指し、
六番目には「古典作家らが示すようなケルト人の好戦的で独立した精神」を指す。

七番目は「我々がケルト教会(Celtic church)というのと同じ意味で、紀元一千年紀のアイルランドの精巧な美術」を指す。

最後に「現代の社会の中でこれらすべての意味で使用されており、これらに由来する広範囲なケルトの遺産の特徴」を意味している。

田中美穂 『「島のケルト」再考』(史学雑誌 111編10号、56~78頁)

ケルト神話というのも、どうなるんだろう?

それならアイルランドやウェールズの神話・伝説と言ったほうがずっと限定されてて使いやすいと思う。
……詳しくないことは黙っているようにしよう(姑息)。

私がこのブログでケルトという言葉を使うときには引用の際使うに留めるしかなさそうだなと思うので、今後は控えていきたいなと……。

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櫟野もり(Ichino Mori)

ゲームばかりしながらアイルランド神話関係の雑記を書いたりしている。
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